注文の多い料理店

下の息子と2人で、子ども劇場の例会・オペラシアターこんにゃく座の『オペラ注文の多い料理店』を観てきました。さいたま芸術劇場の小ホールで15時開演です。
出演者は、ピアノと、アコーディオンと、歌い手が6人の、合計8人で、歌い手の人たちは、第1部の歌のステージでは、リコーダーやドラムなども受け持っていました。 第1部では「5分でわかるボレロ」が一番おもしろかった。 ピアノとアコーディオンに合わせて、6人がそれぞれのパートに分かれて、歌でボレロを演奏するのです。 身振りもおもしろくて、声がよくハモっていて楽しかった。
第2部の『オペラ注文の多い料理店』は、舞台装置が素晴らしかったです。 高さ3m位の、二つ折りの屏風のような枠が、30°位に開いた形で固定してあって、枠の中は、折り重なった木のイメージに複雑な色の布(たぶん)が貼り付けられています。 それが6対並んでいて、座員がそれを動かしたり、滑らせたりすると、時にレストランの入り口になったり、廊下になったり、森になったりするのです。
息子は「あの作品をどうやってオペラにするんだろう」と、興味津々でした。 冒頭の「二人の若い紳士が、すっかりイギリスの兵隊のかたちをして・・・」のところから、歌になっていて笑ってしまいました。 歌うのは、木と木の葉のイメージの扮装をした3人の女性と、「イギリスの兵隊のかたちをした」男性2人です。
「RESTAURANT 西洋料理店 WILDCAT HOUSE 山猫軒」や、「どなたもどうかお入りください・・・」は、3人が白や水色の窓枠みたいな物を出してきて、枠から顔をのぞかせて歌うのです。 「これはロシア式だ。寒いとこや山の中はみんなこうさ」では、曲調がロシア民謡の「カリンカ」風になって、2人の紳士はコサックダンスまがいを躍り出したり。 「壺のなかのクリームを顔や手足にすっかり塗ってください」では、頭に壺を乗せた女性が身をくねらせながらアラビア風の曲で歌うし。
私たち「てんきりん」でも、『注文の多い料理店』は何度か公演しているので、文はそれこそ暗記している程。 その文にメロディーがついて歌われるのを聴くのは楽しかったです。 オペラシアターこんにゃく座の舞台は、今までにも『森は生きている』や『セロ弾きのゴーシュ』などを観ていますが、今回も素晴らしい舞台で大満足でした。