演劇ワークショップ

今日は、私たちの市民劇団「みんなの地球の会」の演劇ワークショップの日でした。講師は、5年ほど前から、年に2、3回来ていただいている、かめおかゆみこさんです。かめおかさんのホームページは、ここ。
http://homepage3.nifty.com/kaishin-juku/
とっても元気で、明るく楽しい人で、いつも私たち、元気をもらっています。
かめおかさんを南浦和駅までお迎えに行って、1時に始まりました。参加者は9人、ちょっと寂しいかな。今までは机を出すことなど無かったのですが、今回始めて、紙と鉛筆を用意しました。
①かめおかさんが最初に提案したのは、20分間、頭の中に浮かんだものを全て休みなく紙に書き取っていくということです。人には見せないので、どんなに変なことでも、どんなにひどい字でもOK。沈黙の中、聞こえるのはただ鉛筆を走らせる音だけの20分間が過ぎていきます。それから、今自分が書いたものを何となくながめながら、それぞれが感じたことを言い合いました。頭の中がすっきりした、という感想が多かった。私は、書いているうちに、いいことを思いついて、さっそく明日から実行しようと思いました。頭にあっても、気がつかないことがあるそうです。こうやって書き出してみると、自分の感情も整理されていくという話に、なるほどと納得。ここで机はもう全部しまってしまいました。

②みんな楽な姿勢で横になって、ゆっくり息を吐ききって新しい空気を体に入れて・・・何度かそうして深呼吸をしてから、イメージで降りていって、地球と対話し、地球から何かをもらってくる・・・ しばらく経って、かめおかさんの声が呼びかけます。さあ、ゆっくり自分の体に戻って来ましょう・・・ ゆるゆると起き上がって、輪になって、分かち合い。暖かかいものに包まれている気持ちがしたという人が何人もいました。面白かったのは、血液がすっかり新しくなって、自分の血液型が変わった気がしたという発言。かめおかさんが、何型に変わったの? と聞くと、ABからOになった気分・・・ へえ〜、彼女、O型だと思っていたけど、ABだったのかなあ・・・

③少し体を動かしましょう。3人で輪になって手をつないで、自分の足は踏まれないように、相手の足を踏む。手は離さないようにネ。わ〜 キャー 痛い〜(和室で、靴を履いてないから、そんなに痛くはないけど)と、にぎやかに、あっという間に終了。

④3人1組になってジャンケンをしましょう。グーは1、チョキは2、パーは5、として、3人が出した手を瞬時に足し算して、誰よりも早く答を言う。ひゃ〜、暗算苦手!

⑤連想ゲーム。全員が輪になって立ちます。かめおかさんが真中に立って、例えば「運動会」と言います。周りのみんなは、その言葉から連想するポーズをとります。中の人は、みんなを見回して、それは絶対違うだろ!という人を見つけたら交代。もうひとつ。中に立つ人が「○○と言えば・・・」と言います。周りのみんなは、それから連想する言葉を言います。何も言えなかった人がいたら、中の人と交代。この2種類を適当に組み合わせて言って、「△△」と言ったときにポーズをとらずに言葉を発してしまった人、「○○と言えば・・・」と言ったのにポーズをとった人がいた時にも、中の人と交代します。

⑥こちらが舞台、こっちは観客席ね。誰か3人出てきて、即興劇を作ります。話が完結しなくてOK。落ちが無くても全然大丈夫。それで、私と、A子さんとU子さんが出て行くと、かめおかさんは「この3人ね。じゃあ、題は『井戸端会議』。まず1度はけて(舞台から退場)。では、スタート。はい、どんどん出てきて」 何も考えてないけど、とりあえず私は出て行って何かを見つけて拾う(何を見つけたことにしようかな)。A子が出てくる「おはよう、久しぶりじゃない、何してるの?」「ほら、レシートが落ちているのよ」(あら、レシートなんて言っちゃったよ。いいのかなあ)そこへU子が飛び込んで来て、A子に「お母さん、携帯わすれたわよ」と手渡す。は〜い、カットー! (えっ、もう終わり?) 
私たちが今演じた(?)即興劇を、かめおかさんがまとめます。まずあなたが出てきて何か拾った、あなたが出てきて挨拶をする、あなたはお母さんが忘れた携帯を持って来たのね。そして、観客に呼びかけます。それではこの劇に感情を入れていきます。どんな感情がいいですか?「怒り!」「悲しみ」と声が飛びます。では「怒り」で行きましょう。全員とにかく怒っています。怒り心頭に発しています。はい、スタート。
私が出て行って「誰よ、掃除したばっかりの所に、ごみなんか落として」と何か拾う。A子が出てきて「おはよう、ちょっと、あんた、何やってるのよ!」U子が飛び込んできて「お母さん、また携帯忘れてるじゃないの! いいかげんにしてよ!」 3人でレシートを見て、「ちょっと、何よ、この高額レシートは!」「ふざけんじゃないわよ」「いったいどんなヤツよ、こんな買い物するのは!」
次は「悲しみ」で行きましょう。みんな何故か悲しいんです・・・私、泣きながら出て行きます。「あ〜あ、掃除したばかりなのに」と拾っているところへ、悲しげなA子が来て「おはよう・・・何してるの?」U子が出て来て「お母さん、携帯忘れてるわよ。今からこんなにボケてしまって、これからどうすればいいの」と泣きます。「あら、レシート。まあ、この値段! 世の中には、こんな買い物をする人もいるのねえ」「うちなんか、一生こんなお金を見ることもないわよ」涙、涙・・・ 観客は爆笑です。次にかめおかさんが出した感情は「愉快」。さっきの寸劇を「愉快」にもう1度演じて終了しました。
次に出た3人を見て、かめおかさんの出した題は「同窓会」。この3人が演じたのは、どうやらバトミントン部の先輩後輩の集まりらしい。それを、「怒り」「あこがれ」「ノー天気」の感情で演じ分けました。最後に出た3人は、男性2人と女性だったので、出された題が「恋のライバル」。3人が出くわして、結局1人が彼女の手を掴んで連れて行ってしまう。これを「自信が無い」「強気」もうひとつは忘れたけど、3パターンで演じました。
かめおかさんのお話。「同じ状況でも、感情によってこんなに違ってくるんですよ。つまり、私たちは自分の感情を選べるんです。困ったと泣いてもいいし、笑い飛ばすことだってできるんですよ」そうか・・・

⑦みんなが輪になって、1人が真中に立ちます。その人の1日を演じます。周りの人は、ひとりずつ順番に入ってきて、その人に何か言っていきます。「おねえちゃん、どうして起こしてくれなかったのよ!」「宿題忘れてきたの。休み時間に写させて」など。それによって、入ってきた人はどういう関係のひとなのか、中に立っている人が何をやっている人なのかが解かってきます。

⑧相手に名前をつける。全員で輪になって座ります。1人が誰か相手を決めて、その人に、例えば「あなたは、星野すみれさんですね? 県のバレエコンクールで優勝しましたね?」と名前をつけて呼びかける。呼ばれた人は、「はい、私は星野すみれです。県のバレエコンクールで優勝しました。来月はロシアに留学します」と、相手が設定したことを繰り返した上に、何かひとつプラスして答える。

⑨ワンワード。2つのグループに分かれて(5人と4人)それぞれ輪になり、話を作っていく。ただし、1人が1回に言えるのは、ひとつの単語だけ。まず、みんなが知っている童話で練習をしてから、本番です。出された題は、『素晴らしい贈りもの』。私は4人のグループでした。「母の日に」「プレゼントを」「買おうと」「デパートへ」・・・と次々に1語ずつ言っていくけど、え〜っ、とんでもない方へ話が行ってしまって・・・どうなるの、これ! そのうちに、かめおかさんが、「さあ、そろそろ、お話が終わりますよ。無理やりこじつけても何でも完結させてくださいね」と声をかけます。うわ〜、何か変な話になっちゃった。

⑩スライド。今回は、ワンワードで話を作って終わりではありませんでした。それを4枚のスライドにするのです。作った話を4つの場面にして、みんなで役割分担して静止画像を創る。観客のグループは、目を閉じていて、かめおかさんが「カシャッ!」と言ったら目を開けて、1つの場面を見、また目を閉じる。「カシャッ!」で、次の場面を見る、という風に、4つの場面を見ます。そして、どんな話なのかを想像して、ひとりずつこんな話、あんな話、とあてずっぽうに、無責任に言っていきます。「弱肉強食 野生動物の戦い物語」(実際に出た発言)みたいに、キャッチコピー風にひとことで言ってもOK。予想が出たあとで、もう一度その場面を、今度は解説を入れながら再現していくと、へー、そういう話だったの、と大笑い。演じる側と観客が交代して、次のグループが4枚のスライドを見せます。
前にこの「スライド」をやった時は、かめおかさんが、こっそり題をくれるのです。それは、みんながよく知っている童話だったり、「オリンピック」「お正月」などだったり。題をもらったグループは、それを4つの場面にして、見ているグループは、童話の題や、表現している題を当てるのでした。

みんなで輪になって、今日の感想を発表しあいました。楽しかった! 新鮮! 同じ状況でも、気持ちの持ちようで変わるんだって解かった。などたくさんの意見が出ました。

⑪5時までには、ちょっと時間が残ったので、最後にもうひとつ。「21」。またみんなで輪になって立つのだけど、今度はお互いくっついて、狭い小さな輪になる。そして、お互いアイコンタクトを取り合いながら、1、2、3・・・と、数を言っていく。言う人は、並んでいる順番ではなくランダムに、全く言わない人がいないように。でも、2人が同時に言ってしまったら、また「1」からやり直し。お互いの目を見ながら、言って大丈夫かな、と・・・ 20まで進んだところで、最後の21を同時に言ってしまって、また1からやり直す場面もあり、十数回目に、めでたく21までいった時には、みんなでワーっと拍手をしてお開きになりました。

来週もやります。来週は何かな? かめおかさんは、いつも何も決めてなくて、即興でやるのだそうです。
2月25日(土)谷田公民館の和室 1:00〜5:00
会員以外の方も大歓迎! 参加は無料です。事前の連絡はいらないので、直接公民館へどうぞ。今日いらっしゃれなかった方も、お時間があったら、ぜひいらしてください。楽しいですよ! お待ちしています。